メモリ32GBではスペック不足!?初心者DTMerを卒業した皆さんが、次に必要なPCスペック【2023年後期ver.】
DTMerにとってPC選びは重要なイベントの一つですよね。
初心者の頃は「こんなもんかな?」と思っていた部分も、こだわりが増えてやりたいことが多くなってきたのではないでしょうか?
ただ、ボク自身も最適なDTM環境については情報がありすぎて、かなり苦しんできた経験があります。
「動作環境をクリアしているのに何でカクカクするの?」
「高いPCを買えばよいわけじゃないって本当?」
「結局どのパーツが重要?」
などなど、悩みは絶えません。
この記事では、初心者DTMerをめでたくご卒業された方へ、1年365日、PCで音楽を作り続けているボクの思う中級者DTMerさんに必要なPC環境を紹介していきます。
今のボクのPC環境がかなり安定しているので、少しでも参考になれば嬉しいです。
(こちらの記事はWinwos11環境下でのプラグイン音源やプラグインエフェクトの使用にフォーカスしております。レコーディングに伴うレイテンシーや、Macなどについては解説しておりませんのでご了承下さい。)
Contents
【結論】できる限りこのPCスペックを目指そう(2023年)
★趣味で楽しむ(ノートPCでもOK)
CPU:一世代前or二世代前までのミドルクラス(i5やRyzen5)以上
メモリ:32GB
SSD:M.2 SSD 1TB
★プロ志向(デスクトップ推奨)
CPU:最新世代or一世代前のミドルクラス(i5やRyzen5)以上
メモリ:64GB
SSD:M.2 SSD 2TB
以上です。
・・・いや、何言っちゃってるの?
と思った方が多いと感じますし、そう思えること自体が素晴らしいと思います。
なぜこんなPCをkkさんは要求しやがるのか、以下で解説致します。
かねこかずき【kk】の制作環境から考察します
はい、こちらをご覧ください。
上記2つの画像はkkさんが毎日使用している動作環境で、楽曲内でPCに最も負荷がかかる部分を再生した時の画像となります。
CPU使用率は50%、メモリ使用量は32GBにずっと張り付いております。
どうでしょう皆さん、これ結構衝撃的じゃないですか?
「メモリは8GBから16GBに増やせば十分だと思っていた…」
「え?てことはiMacのエントリーモデルじゃダメってこと?」
「これ、結構お高いんじゃ…」
そうなのです、ここから先のDTMは意外とPCに負荷が掛かるのです。
GPU(グラフィックボード)の検証結果についてはこちらの記事をご参照ください。
検証に使用したPCや楽曲、プラグインなど
PC(Win11)
CPU:インテル Core i7-13700F プロセッサー
メモリ:128GB
SSD:M.2 SSD1TB(システム)、M.2 SSD2TB、SATA SSD 2TB×2、外付けSATA SSD 1TB×2、外付けHDD 4TB(バックアップ)
ホストアプリケーション:CUBASE
バッファサイズ:256
検証に使用した楽曲:Battle11(全てMIDI打ち込みで制作されております)
使用しているプラグイン音源
★NATIVE INSTURMENTS
BATTERY4
STUDIO DRUMMER
KONTAKT FACTORY LIBRARY1
KONTAKT FACTORY LIBRARY2
DAMAGE
ACTION STRIKE
SESSION STRINGS PRO2
ACTION STRINGS2
Stradivari Violin
SESSION GUITARIST Electric Sunburst Deluxe
SESSION GUITARIST Electric Vintage
SESSION GUITARIST Electric Mint
★SPECTRASONICS
KEYSCAPE
★reFX
NEXUS4
★IK Multimedia
MIROSLAV PHILHARMONIK 2
MODO BASS
★VIENNA
Appassionata Strings
★XLN Audio
ADDICTIVE DRUMS2
VIENNA Ensenble PRO7を数本のプラグインに使用してCPU効率を向上させております。
マルチティンバーの音源には、それぞれ多くの音源が立ち上がっております。
ギター音源は3種類ですが、実際は7本重ねております。
ストリングス音源も、一見Native Instrumentsをたくさん使っていそうですが、メロディーのメインはミロスラフ、バッキングのメインはVIENNA、といった使い方で、種類と使用頻度は比例しません。
使用しているプラグインエフェクト
★Waves
Center
Q10
CLA-2A
CLA-76
MV2
EKramer Collection
Maserati DRM
Vitamin
RBass
Guitar Rig 6
★IK Multimedia
TR5 Tape Machine 440
TR5 Bus Comp
Amplitube4
★iZotope
Ozone9
種類としては少ないですが、こちらも音源同様に各トラック毎に複数挿しています。
また、Battle11はエレクトロなシンセはNexus4以外ほとんど使っていません。
これにOmnisphere 2などを使うとさらにCPUやメモリの使用率が跳ね上がることが予想されます。
(この辺りは今度検証できればと。)
いずれにしてもメモリが32GBで張り付くとなると、間違いなく32GBのPCではカクカクしっぱなしになります。
「こんな使い方しないよ」と思った方、ちょっと待って下さい。
冒頭で「おいおい、何言ってんだkkさんよぉ~」と思った方は、上記に当てはまるかと思います。
全くその通りです、反論はありません、仰る通りです。
なぜなら音楽にはジャンルがあり、使用用途が多岐に渡るからです。
「3ピースバンドのデモを作りたい」
「アコースティックギター1本で弾き語りをしたい」
「波形のサンプルをひたすら加工して曲を作りたい」
などでしたら、確かにこちらが提示する内容はオーバースペックもいいところですね。
CPUにはそこまでこだわらなくても良いし、メモリも16GBあれば十分かと思います。
…でも待ってください。
では、その先は何をするでしょうか?
①ピアノやストリングス、またはアゲアゲでエレクトロな音を入れたくなる→プラグイン音源が増える。
②憧れのアーティストのようなミックスに近づきたくなる→プラグインエフェクトが増える。
③さらに使用するサンプル数も増えるとなると、必然的にトラック数が増える。
①~③を数回繰り返す。
そんなことをしていると、
結局遅かれ早かれ、kkさんと同じような環境が出来上がる!となります。
すなわち、出来る限り最新のCPUを使い、SSDも容量が多めを選択すること、これらをオススメ致します。
まとめ
初心者をめでたくご卒業されたDTMerさんが次に必要なPCスペックは、
CPU:出来る限り最新世代or一世代前のミドルクラス(i5やRyzen5)以上
メモリ:最低でも32GB以上、先を見据えるなら64GB
SSD:M.2 SSD 1TB(多ければ多いほどよい)
ボクもそうですが、プラグインを増やしたくて増やしているミュージシャンは少ない、と思います。
良いものを作ろうと必死に考えて、その結果必要なプラグインが増えトラック数が増えているだけなのです。
ぜひ良いものを使って、作品のクオリティーに差をつけましょう!!
ご参考になれば嬉しいです♪